特定非営利活動法人みんなのコード(東京都渋谷区、代表理事:利根川 裕太、以下みんなのコード)は、高知県須崎市(楠瀬 耕作市長、以下須崎市)とのテクノロジー教育に関する連携協定(*1)及び須崎市と日本財団との「子ども第三の居場所」事業実施にかかる連携協定(*2)を締結し、2022年3月26日(土)に「てくテックすさき」を開設いたしました。本施設は、経済的あるいは家庭の事情により困難な状況に置かれた子どもたちも等しく「想像し、創造する」ことを安心して楽しめる環境をつくることで、子どもたちがテクノロジーの価値創造者として生き抜く力を育める居場所を目指しています。本事業の開始にあたっては、公益財団法人日本財団(東京都港区、会長:笹川 陽平)より、「子ども第三の居場所」拠点設置のための事業推進資金(*3)を助成いただきました。
2022年3月25日(金)に開催されたプレオープンイベントでは、楠瀬 耕作須崎市長をはじめ、多くの行政・教育関係者や須崎市内の小学生から高校生6名が参加しました。プレオープンイベントでは、楠瀬 耕作須崎市長からの挨拶をはじめとする来賓の挨拶、来賓と参加した子どもたちとのテープカットが行われました。セレモニー開始前には、子ども向けのプログラミングワークショップも実施され、子どもたちが多様なテクノロジー機材に触れ、楽しみながら参加しておりました。
(*1) 2021年6月10日発表「みんなのコード、高知県須崎市とテクノロジー教育に関する連携協定を締結」(https://code.or.jp/news/10038/)
(*2)2021年9月17日「子ども第三の居場所」事業実施にかかる連携協定を締結
(*3)「子ども第三の居場所」事業とは
子どもたちが安心して過ごせる環境で、自己肯定感、人や社会と関わる力、生活習慣、学習習慣など、将来の自立に向けて生き抜く力を育むことのできる居場所を作る目的で、日本財団が2016年より全国各地の自治体や事業者などと連携しながら行っているプロジェクト。「てくテックすさき」は高知県で初、全国で79番目の拠点となる。
(https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/child-third-place)
■「てくテックすさき」の開設の背景
須崎市がある高知県は、令和2年国勢調査によると、18歳未満の子どもがいる100世帯に占める父子・母子家庭の割合が全国でも高い水準にあります。高知県が令和3年に実施した「高知県ひとり親家庭等実態調査」によると、父子・母子家庭ともに約4割が「教育・進学」に関しての悩みを抱えています。これらの課題に対し、持続可能な地域社会を構築していくためにも、保育から高校まで一貫した教育の充実及び子どもの学びの選択肢を広げる機会を創出していく必要があると考えています。
そこで須崎市は、学校と学校外でテクノロジー教育を活性化するため、「てくテックすさき」を新たに開設しました。子どもたちが心落ち着ける空間をつくり、アイディアを自由に表現できる場を提供することで、経済的あるいは家庭の事情に左右されず、地域の将来を担う子どもたちがデジタルものづくりの楽しさを知り、テクノロジーを活用して地域で生き抜く力を育むことを目指します。
てくテックすさきの名称は、本施設が子どもたちの歩みを応援する場でありたい。そして子どもたちがテクノロジーを使って表現することで未来を感じ、何よりも「てくテックすさき」に親しみを持って行きたくなるような居場所になってほしいという思いを込めて、命名しました。
■本施設の役割
「てくテックすさき」は子どもたちのための新しい居場所です。学校帰りに立ち寄って、思い思いの時間を過ごす。学校では出会えない大人や、学校以外の友だちとの出会いを通して、自分のつくってみたい、やってみたいにトコトン向き合う。経済的あるいは家庭の事情により困難な状況に置かれた子どもたちも等しく「想像し、創造する」ことを楽しめる場をつくることが私たちの使命です。そんな居場所を、地域と一緒にみんなで作っていきたいと考えています。
■てくテックすさきの特徴
・子どもの生き抜く力を育む「第三の居場所」
子どもたちにとって心落ち着ける空間を提供し、アイディアを自由に表現することで自信を育める環境を作ります。行政、NPO、市民、企業の方々と協力し、誰一人取り残さない地域コミュニティをつくることで、「みんなが、みんなの子どもを育てる社会」を創っていきます。
・小5〜高3まで誰でも無料で利用可能
対象年齢であれば誰でも、すべての機材を無料で使うことができます。また、開館時間内であればいつ来ても、利用時間の制限なく、思う存分好きなだけ、デジタルのものづくりを楽しめます。
・多様な機材を用意
最新のデジタル機器やソフトを用意しています。ロボットのプログラミングができるブロック教材、3Dプリンタ、グラフィックや映像、楽曲の制作ができるソフトなどがあり、子どもたちがそれぞれの好きなことにチャレンジできる環境を整えています。
・専門的な知識を持つ大人や大学生(メンター)が常駐
子どもたちが安全・安心してテクノロジーに触れられるよう、メンターが常駐しています。映像、音楽、プログラミングなど多彩なメンターが、子どもたちの「やりたい」に寄り添いながら創造活動をサポートします。
■「てくテックすさき」施設概要
・名称:てくテックすさき
・住所:高知県須崎市大間本町13-11(高知信用金庫須崎東出張所内)
・アクセス:JR土讃線大間駅徒歩3分
・対象年齢:小学5年生〜高校3年生
・利用方法:開館時間であればいつでも利用可能。初回の登録や予約は必要ありません。
利用を継続したい場合には、保護者の方に登録書を書いてもらいます。
須崎市在住/在学以外の方も利用可能です。
・費用:無料
・開館時間:3月・4月 →木/金 15:00 – 21:00、 土 13:00 – 19:00
5月以降 →水/土 13:00 – 19:00 木/金 15:00 – 21:00
・施設面積:約180平方メートル
・公式Webサイト:https://tekutech-susaki.jp/
・公式Instagram:https://www.instagram.com/tekutechsusaki/
・公式Facebook:https://www.facebook.com/tekutechsusaki
・お問い合わせ先:https://tekutech-susaki.jp/contact/
■「てくテックすさき」の開設にあたってのコメント
●高知県須崎市 楠瀬 耕作 市長
須崎市は、現在全国的にも大きな課題となっている少子・高齢化が顕著に現れており、深刻な問題と受け止めております。そして、このような課題に対し、持続可能な地域社会を作っていくことが重要だと考えております。本市のこどもたちには、明るい未来を創造するため、新たな視点や柔軟な発想力あるいは非認知能力の育成が必要不可欠と考えており、その手段として特にテクノロジー教育と英語に力を入れていきたいと考えております。第一段として、昨年4月に連携協定を締結したみんなのコード様と協力し、学校外でもテクノロジーに気軽に触れられる場「てくテックすさき」を開設いたしました。須崎に住むすべてのこどもたちが「てくテックすさき」を通して、デジタルものづくりの楽しさを通じ、たくましく成長してもらえると幸いです。この場をお借りして、ご支援をいただいた日本財団様、高知信用金庫様はじめ、ご賛同、ご協力をいただきました関係各位に感謝申し上げます。
●NPO法人みんなのコード 代表理事 利根川 裕太
私たちは「子どもたちがデジタルの価値創造者となることで、次の世界を創っていく」というビジョンを掲げ、公教育において、プログラミング教育支援や地域でのSTEAM施設の運営を行ってきました。このたび、3拠点目に高知県須崎市に開館できたことを大変うれしく思います。須崎市との取り組みを新たなモデルケースとして、同じような課題を抱えられている他の地方自治体にも広げていきたいと考えています。
●NPO法人みんなのコード Hub div. マネージャー 末廣 優太
3拠点目を高知県須崎市という地域で一からチャレンジができることを大変嬉しく感じています。須崎市の良さを存分に活かしながら、「てくテックすさき」を開設をすることで、子どもたちが新たな価値観を広げていくことのできる居場所になればと考えています。テクノロジーを通して子どもたちの心のよりどころ、自分らしく自己表現ができる場所を提供していくので、気軽に遊びにきてください。
(ご参考情報情報)
【特定非営利活動法人みんなのコードについて】 https://code.or.jp/
みんなのコードは、「子どもたちがデジタルの価値創造者となることで、次の世界を創っていく」をビジョンに、全国でテクノロジー教育の普及活動を推進する非営利活動法人です。公教育におけるテクノロジー教育拡充に向けた政策提言や学術機関と連携した実証研究、プログラミング教材の開発・提供、プログラミング教育を担う先生方向けの各種研修の企画・開催、子どもたちが自由にテクノロジーに触れられる“第三の居場所”づくりなど、幅広い取り組みを行っています。
団体名/特定非営利活動法人みんなのコード、代表理事/利根川 裕太、設立/2015年7月